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「魔女」中世の人々が恐れた魔女と現代の精神病患者の類似点を考察


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昨日は魔女という映画を観ました。

デンマークの映画監督ベンヤミン・クリステンセンが4年間の構想の後に制作した、映画史上非常に革新的かつ奇怪な伝説的映画。

そのあまりに革新的かつ大胆な形式と内容のゆえに、この映画は制作完了からほぼ1年間一般公開されなかった。

そして1922年になってやっとスウェーデンで封切られ、また同年デンマークでも公開され、映画芸術の新しい形として絶賛された。しかしまた同時にその内容に対して教会に対する冒涜であるとする意見も出され、映画に対する評価は二分された。

北欧諸国以外ではこの映画は、その大胆な描写から検閲によって上映を禁止され、ドイツやフランスでは1920年代の半ばまでこの映画は一般公開されなかった。またフランスでは公開直後に、公開禁止を求めるデモンストレーションが起きた。アメリカではこの映画の制作完了直後に、クリステンセン自らフィルムを持って売り込んだにも関わらず、やはり検閲の判断によって一般上映はされなかった。アメリカでは1930年代になってようやく、芸術的な映画を上映する特殊な劇場で、ひそかにこの映画は公開された。

1922年に上映された後、この映画は長い間上映されることはなかったが、1941年にデンマークでこの映画の新版がクリステンセンの解説をプロローグにつけて公開された。こうして映画「魔女」は新たな映画観客によって発見されることとなった。第二次世界大戦後この映画はカルト的な人気を集め、シネマテークのレパートリーになった。

 

かなり曰く付きな映画で、観る前はどんなヤバい内容なのだろうかと思っていたが、観てみると意外と冷静な分析だ。

古代世界における宇宙観や中世における悪魔や魔女についての解説から始まり、魔女がどのように容疑をかけられ、捕まり、拷問され、処刑されるかが分かる。

なんとも理不尽で仕方がないが、人間の恐ろしさを感じた。

時代によってはそんなものが信じられ、平気で人を殺してしまうのだ。

そしてその映画では現代のヒステリー患者が中世の魔女だとされていた人々との共通点を多く持つことを指摘していたのはとても面白いと思った。

中世の人々の世界観や魔女について知ることができるし、今の時代でも不安や占いや運命にすがりたくなる気持ちは誰もが持ち合わせている普遍のテーマである。