明日は雨が降ってくれますか。

歯列矯正日記、その他雑記

「夜」ミケランジェロ・アントニオーニ 愛の不毛

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愛の不毛をテーマに、愛の冷めた夫婦を描いた物語。

 

最後のシーンで、まだラブラブだった頃の手紙を読み上げてそれを書いた本人が「誰からの手紙か?」と聞くシーンはこの映画を凝縮した瞬間に感じました。

 

けれど私には彼らがそんなにうまくいってない夫婦には感じませんでした。

夫婦とはそういうものだろうぐらいに思うし、結婚何十年経っても熱々な夫婦にはどこか不健全なイヤラシサを感じます。

 

関係性は常に変化していくもので、それは朝に日が昇って夜に沈むことと同じくらいに自然で、美しいことだと私は思います。

 

この映画は憂鬱そうな雰囲気の中に、さしてセンチメンタルな感じを受けませんでした。

見終わった後はなんだかスッキリしたし、それでいいんじゃないか?と思えました。

「街の恋」フェデリコフェリーニ×ミケランジェロアントニオーニ

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身近にある現実を写したかつてない映画表現

 

夜の街で客引きする娼婦、自殺未遂をはかった女性の告白、ダンスホールで踊り明かす若者たちのスケッチ、街を行き交うあでやかな女性たちと釘付けになる男たち。都会で起こりうる愛がドキュメンタリータッチやフィクションを交えて多面的に語られていく。

 

ドキュメンタリーのように実話に基づいて実際の人々を写した映画です。

「お金で買う愛」「自殺未遂」「3時間のパラダイス」「結婚相談所」「カタリーナの物語」「イタリア人は見つめる」の6本立てになっていて、まるで短編小説を読むような不思議な感じでした。

 

多くの人がそれぞれの物語を持って生きている都会を愛というテーマを持って映し出した美しい映像です。

かなり現実的で厳しいものも、美しいものも、あるがままに捉えようとしている感じがしました。

 

映像はもちろん、音楽や町並みも素敵で一見の価値ありです。

「甘い生活」巨匠フェデリコフェリーニの代表作

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これ、めちゃ長かったです。

3時間ぐらいみた気がするwww

 

最初は退屈ーって思ったけど、途中からお!!!ってなりました。

これはかなりすごい映画なんじゃないかと思って、3日ぐらいかけてじっくり観ました。

そして最後には拍手したくなりました。

 

ローマでの退廃的な生活を描きながら人間の本質に迫っているような映画で、映像もロケーションも役者も音楽も素晴らしいです。

 

なんか村上龍の小説を読んでいるような気分になりました。

梅雨の憂鬱な時なんか観たら良いと思います。

なんだか憂鬱なのにスカッとする映画です。

 

平和が恐ろしい
何よりも平和が怖い
見かけは平和でも裏に地獄があるようで...
情熱や感情を超えた所で
芸術の調和に生きるべきだ
魅惑の秩序の中に
互いに愛し合い
時間の外で生きるべきだ
超然と...

映画の中のセリフより抜粋

このセリフがとてもグッときました。

「魔女」中世の人々が恐れた魔女と現代の精神病患者の類似点を考察


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昨日は魔女という映画を観ました。

デンマークの映画監督ベンヤミン・クリステンセンが4年間の構想の後に制作した、映画史上非常に革新的かつ奇怪な伝説的映画。

そのあまりに革新的かつ大胆な形式と内容のゆえに、この映画は制作完了からほぼ1年間一般公開されなかった。

そして1922年になってやっとスウェーデンで封切られ、また同年デンマークでも公開され、映画芸術の新しい形として絶賛された。しかしまた同時にその内容に対して教会に対する冒涜であるとする意見も出され、映画に対する評価は二分された。

北欧諸国以外ではこの映画は、その大胆な描写から検閲によって上映を禁止され、ドイツやフランスでは1920年代の半ばまでこの映画は一般公開されなかった。またフランスでは公開直後に、公開禁止を求めるデモンストレーションが起きた。アメリカではこの映画の制作完了直後に、クリステンセン自らフィルムを持って売り込んだにも関わらず、やはり検閲の判断によって一般上映はされなかった。アメリカでは1930年代になってようやく、芸術的な映画を上映する特殊な劇場で、ひそかにこの映画は公開された。

1922年に上映された後、この映画は長い間上映されることはなかったが、1941年にデンマークでこの映画の新版がクリステンセンの解説をプロローグにつけて公開された。こうして映画「魔女」は新たな映画観客によって発見されることとなった。第二次世界大戦後この映画はカルト的な人気を集め、シネマテークのレパートリーになった。

 

かなり曰く付きな映画で、観る前はどんなヤバい内容なのだろうかと思っていたが、観てみると意外と冷静な分析だ。

古代世界における宇宙観や中世における悪魔や魔女についての解説から始まり、魔女がどのように容疑をかけられ、捕まり、拷問され、処刑されるかが分かる。

なんとも理不尽で仕方がないが、人間の恐ろしさを感じた。

時代によってはそんなものが信じられ、平気で人を殺してしまうのだ。

そしてその映画では現代のヒステリー患者が中世の魔女だとされていた人々との共通点を多く持つことを指摘していたのはとても面白いと思った。

中世の人々の世界観や魔女について知ることができるし、今の時代でも不安や占いや運命にすがりたくなる気持ちは誰もが持ち合わせている普遍のテーマである。

「バックトゥーザフューチャー」SFの名作次元について考えるのは人間の宿命

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何で今まで観なかったんだろうってぐらい面白い。

まあ名作ですよね。

レビューも沢山あるし、、

私は最近次元について考えていて、これもよくよく考えると面白いです。

宿命はあるけれども、運命は変えられるという感じ。

そこには意志があり、だけれどもどこまでが運命で、どこまでが意志なのか。

意志とは運命のことではないのか。

考えれば考えるほど深くなる問題、哲学のようだ。

 

今日大学で友達と話していて、なぜ制作するのか、本当に自分が制作するべきなのか信じられないと言うのです。

この映画で将来の大統領を聞かれて答えたら笑われていたし、将来流行る音楽もみんな分からなかったし、 変ねで終わり。

ゴッホみたいだと思った。

それでも盲信できるから才能なのか、それともそもそも盲信できる能力が運命なのか。

だけど私はどっちにしろ同じことなら、盲信して突き進む方が面白いと思う。

やっちゃえ!って感じ笑

「リリー」人生という舞台の表と裏、純粋な少女が大人になって行くミュージカル映画

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今日はリリーという映画を観ました。

これ、喜劇なのですが私は大号泣しました。

 

粗筋的には孤児になった少女リリーがフランスの田舎町でカーニバルの魔術師に拾われ、恋に落ちるのですが、色々あり、

人形遣いとその人形たちとのコミニュケーションを通して大人になって行く姿です。

とても純粋で美しいリリーと、

そして人形遣いの過酷な人生の舞台裏がコントラストをなし、とても楽しいのですが、とても感動して泣いてしまいました。

 

私はずっとバレエを続けていましたが、挫折をしたので、なんだか重ねてしまったところがあると思います。

人形遣いは元々有名なダンサーだったが、戦争で足を悪くし、仕方なく人形遣いになった。

その人生に対する失望と自分の中にうごめく汚い感情をそれぞれの人形達に人格化させていたが、それらは全て彼の化身だった。

舞台裏での彼の心の動きと表面から見える人形達の演技と客の反応、これらが人生そのものを表しているように見えた。

 

本当に純粋な涙が流せる映画です。

「二十四時間の情事」広島への愛と恋愛の物語センチメンタルな映画

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今日は二十四時間の情事を観ました。

広島が好きなので借りましたが、昔の広島の街並みが観れて嬉しかったです。

そして内容はラブストーリーなのですが、広島という原爆の象徴である土地とそのラブストーリーは対応していて、常に背景がチラつくところがこの映画の特徴だと思いました。

 

だけれども、ただ普通にひと組のカップルの恋愛としても観れます。

彼女の純粋さと脆さ、男と女、センチメンタル、そういったものも同時に描かれていました。

 

けれども終わり方はとても気持ちよかったです。

忘れてはいけない記憶、忘れたい記憶、だけれども忘れられない過去。

それでも人間はいつか死を迎え、忘れ去られ、繰り返される歴史。

何回でも観たい映画です。

サントラも素敵でした。

ぜひセンチメンタルに浸りたい日にご覧ください。